■ 2000年4月1日 リズム感と音程が難しい
■ 2000年4月8日 発表会の曲がなかなか完成しない
■ 2000年4月15日 だいぶ良くなった…?
■ 2000年4月20日 先生のコンサートの感想
■ 2000年4月22日 遅々として進まない
2000/4/1 土曜日 前回のレッスンのとき、駒に歪みがあるのが発覚していたので、今回はレッスンの前に職人さんに楽器を診ていただきました。
職人さんはあっという間、僕が楽器を手渡してから僅か数分で修正を終えました。僕は、前もって自分なりにこれが正解だろうと思える程度には補正していたつもりだったのですが、職人さんは「駒の歪み自体は殆ど無いけど、全体的にテールピース側へ反っていたよ。」と仰っていました。やはり、長年ヴァイオリンを診ているからそんな微妙な駒の傾きにも気が付くのだろうし、それこそこんな程度の修正なんて朝飯前なのだろうな、と感じました。
発表会の曲とエチュードとが並行しているので焦っていたのか、最近は以前と比べるとのびのびと練習出来ていないな、と感じていました。先週のレッスンの録音を聴き直してみても、弓使いやテンポがどうもぎこちない音になっているのが判りました。
そこで今週は、基本中の基本に戻って「一度通して弾いてみて、どうしても詰まってしまうところを重点的に練習する」ことにしていました。前回のレッスンでは、弓使いがまだまだ硬いと言われていたので、それに注意しつつテンポや音量にも気を使うようにしてみました。
という風にじっくり練習した成果なのか、今回のレッスンでは弓使いの具合によって変な音色が出ている、という風なことは先週ほどには言われませんでした。ただ、ダウンボウと比べて、アップボウの使う量が少ないという指摘は受けました。自分では特に意識して練習していなかった箇所だったのと、最初は指摘ではなく「弓を小さく使う練習をしてきたの?」と尋ねられたので少し驚きました。
発表会で演奏する曲の一つ、パガニーニ「『妖精の踊り』のテーマ」は弓使いとリズム感が特徴的で、これだけは体で覚えてしまうしかないと感じています。それを踏まえた上で、更に細かな表現、ヴィブラートを掛けたり音量を微妙に調節したり、などを考えていくと頭がクラクラしてきます。「こんな風に弾くと良いよ」とさらっとお手本を演奏してくれる先生は流石だなぁ、といつも感心しています。
その曲よりも先に練習を始めた、ヘンデルの「ブーレ」に限って言えば、我慢すれば聴けるという程度の出来にはなってきたと思います。しかしまだまだ完成という段階には程遠いです。100点満点で言うと20点くらいかな。自分の達している段階によって求める演奏の質が違ってくると思うので、いつまで経っても「これで完成」という状態には至らないとは思いますが。
音階やエチュードなら、自分で判断して、完成だ!と思えたらそれで良いのだと思います。しかし、発表会のように人前で演奏する、となると「ただ自己完結しているだけ」で終わってしまうのが非常に怖いです。一人でも多くの聴衆が感動してくれる演奏、となるように心掛けたいです。
2000/4/8 土曜日 四月になってから急に身の回りが慌ただしくなってきたので、平日は疲れ果てて練習もままならないという状況です。レッスンへの準備にしても直前にざーっと引いてみるといった程度だったので、心細かったです。
そんな状態で臨んだレッスンでしたが、職人さんからは「だいぶ音が出来てきた」と褒められました。ただ、未だ少し力が入った演奏になっているのだそうです。更に肩の力を抜くと、よりリラックスして良い音になるのかな、と思います。
発表会の曲は、パガニーニの曲の方が全然未完成で、練習でも通して弾くことが出来ないし、音程ががたがたです。今回のレッスンでも、何度も音程が悪いと指摘されていました。♯2つの調なんですが、どうもその♯が付いている音符の音程を外して弾いてしまう傾向にあるようですした。これは、注意力が足りないと言えばそれまでですが、まだまだ先生のお手本の演奏を聴き込んでいないというのも、一つの原因なんだと思います。
ヘンデルの曲の方は、結構細かいところまで詰めているところです。ヴィブラートの掛ける量や速さ、一つ一つの音符の音量・長さ・切り方、呼吸の取り方、音の流れなど、まだまだ研究することは山積しています。それに加えて、一回も途切れずに弾く、失敗しても狼狽えないほどの度胸をつける、という練習をしていこうと思っています。
この日は、ピアノとの伴奏合わせの日程を告げられました。ちょうど発表会の一週間前、5月28日です。
以前からMIDIを使って練習しているので、伴奏そのものは聴き慣れているのですが、実際にピアノの生演奏と合わせての練習というのは初めてなので楽しみです。その反面、こんな風に具体的な日程が挙がってくると、未だ時期的に余裕があるにも拘わらず焦ってきてしまいます。これからどうなるんだろうという不安と、着々と期日が迫ってくるという圧迫感も重なり、複雑な心境です。
家に帰ってから今回のレッスンの録音を聴き直してみると、充分に練習していなかった箇所は、もちろん殆ど弾くことが出来ていなかったのですが、鳴っている音色自体は、まぁ聴けないというほどではないなぁ、と感じました。数ヶ月前の音色と比べてみると凄く改善されてきているのがハッキリと判ります。
以前習ったエチュードなども、楽譜を目で追っただけで、弾き方が閃くかのように出てきました。実際、楽譜を見ながらというよりも、音をイメージして弾いているような感覚で、懐かしいなぁ、などと思い出しながら弾いていました。「身に付く」という言葉の文字通り、既に体で覚えてしまっているのかもしれません。
2000/4/15 土曜日 この週もやはり練習する余裕が出来ず、直前に一気に仕上げてしまうといった感じで臨みました。エチュードの方は殆ど進展がなく、出されていた課題も殆ど弾けないのが分かっているので、あたかも「先週の練習の成果」みたいに披露するのが心苦しかったです。
レッスンではエチュードの方は、殆ど一曲に付き二・三度ずつ流して弾く、といった具合で「来週もう一度やろう」というものが多かったです。
一方、発表会の曲の方はどうだったかというと、これもあまり練習時間が取れていなかったので余り自信がなかったのですが、先生に「前よりだいぶ良くなった」と言われたので意外でした。音程を数カ所外していたり、テンポが正しく取れていないなど、まだまだ大きな問題もありますが、残されている時間も割と長いのでこの調子だと何とかなりそうかな、という手応えを感じました。
この日は、合わせて練習するピアノ奏者の方のために、ピアノパートの譜をコピーして持って行きました。ヘンデル「ブーレ」のピアノパートは、MIDIで入力したので全体の曲調を把握出来ていたのですが、パガニーニ「『妖精の踊り』のテーマ」は初めてピアノパートを読みました。
そして初めて気づいたのですが、ピアノパートの譜面ではこの曲のリズムは「三三七拍子」と同じなのでした。そう考えると、文化的(?)に親近感が沸くような気もしないでもありません。それに気づいて以来、曲の出だしに頭の中で「よーっ」とかけ声を掛けてから練習していたりします。パガニーニさんには大層失礼ですが。
「『妖精の踊り』のテーマ」も、そろそろMIDIにして合わせて弾く練習をしていかなくてはいけないなぁ、と思います。ザッと眺めた感じ、音符の数はそれほど多くないので、すぐに入力し終わると思います。
レッスンの後、例によってお話を伺っていました。発表会などのときはある程度の暗譜が大事だ、ということです。頭の中が真っ白なほど緊張した状態では、ふっと何処を弾いているのか判らなくなるという風なことが起きうるので、常に楽譜に頼って練習していると、いざ本番でそういう咄嗟の状況に陥ると対応できなくなるのだそうです。楽譜なしでも大丈夫というのが頭と心の中で前提にあると、自信が出て、それほど混乱するようなことは起きないのだそうです。また、楽譜を見ることに集中力を奪われて、演奏に集中できなくなる、といったことも起きるそうです。
もちろん楽譜を見て弾くことの出来る能力も同じくらい重要で、この二つのうちどちらかしか満足に出来ない、というのは問題があるそうですが。
2000/4/20 木曜日 この日は、先生のコンサートがある日でした。運悪く、突然コンサートの2日前になって仕事の用事が入ってしまい、行くことが出来なくなってしまいました。今回もコンサートの録音を引き受けていたので、残念だという気持ちの上に申し訳ないという思いが重なって、非常に気分が沈んでいました。
そこで、せめて感想だけでも聞ければ良いなと考え、妹にチケットを譲り渡していました。妹は母親を連れて一緒に聴きに行く、と言っていました。
当日、仕事の用事が終わって時刻を確認すると、まだ1部の途中くらいでした。もしかしたらまだ大丈夫かもしれないと思い、大急ぎで会場へ向かいました。息を切らしながら会場に着くと、既に2部の中盤の演目に差しかかっていました。
会場に着いてからしばらくの間は、体から湯気でも立ち上っているんじゃないかという程で、しっかり聴く耳を傾けられる余裕が無かったのですが、1曲聴き終わるころにはやっと落ち着いて聴けるようになっていました。
今回のコンサートの編成は、ヴァイオリンとピアノ、チェロ、フルート、エレキベース、そしてドラムスという充実したもので、音の厚みも以前のコンサートと比べて段違いでした。
平静状態を取り戻しつつ耳を傾けていて、一つ気になったことがありました。ドラムの人が、なぜか少しビートが遅れるところがあったり、不必要なほどシンバルやスネアを大きく叩いたり、タムのロールが中途半端だったりしていたのです。リズム楽器はドラムス以外にも二つ(ピアノとエレキベース)あるんだし、これらに競合するようなドラムスをわざわざ導入する必要性は無いのでは、と感じました。
しばらくはそのドラムスの滑稽さ・不自然さに気を取られてしまい、どうもじっくりと先生のヴァイオリンの音色に耳を傾ける事ができませんでした。でもそれを意識の外において聴くようにすると、なかなか深みと幅のある良い音楽であることが分かりました。チェロやフルートのバランスもなかなかだったし、聴かせどころを掴んでいるなぁ、といった感じでした。ラテンのリズム、特にボサノヴァの色調が全体的に濃くて、聴き心地が良かったです。
曲目は、一部はディニーク「ホラスタッカート」やドビュッシー「月の光」、モンティ「チャルダッシュ」などを、二部は「世界一周」や「ジェラシー」、「エストレリータ」、「ムーンリバー」、「マイウェイ」などでした。アンコールも数曲あり、相変わらず盛りだくさんの曲を披露してくれていました。それだけに一部をまったく聴くことが出来なかったのが悔やまれました。
やはり全て通して聴きたかったですが、それは次の機会に期待しようと思います。
今回のコンサートは、前もって先生に仕事で来れない旨を連絡していたので、帰りに先生に挨拶したときには、「来てくれていたんだ」と驚いていました。
帰り道で妹に感想を訊ねてみたら、僕が無理にお願いしたというのもあって、初めは乗り気じゃなかったそうなんですが、いざ会場に入るとその演奏の迫力に感激したそうです。演奏会後はしきりに「自分もいつかあんな風にカッコよく弾いてみたい」と言っていました。妹と母親は両方とも服飾関係の人なので、その後話題は先生の舞台衣装から、僕の発表会に来ていく服へと移っていきました。妹に発表会の服の製作を頼んであったのですが、すっかり親と意気統合して「ひらひらのついたゴージャスなシャツにしよう」とか勝手なことを言っていました。とんでもないことです。
家に着くなり早速、妹が弾き方を教えてくれ、とせがんできました。とりあえず弓と楽器の持ち方を教えてみたら、初めて弾いたなりの音色を出していました。その後、妹はいろいろと変な音を出して遊んでいましたが、僕と違って飽きっぽい性分ので30分もしないうちに止めてしまいました。そういう性格なので向かないと思います。
2000/4/22 土曜日 この週も殆ど練習することができなかったです。気が付けばここ2ヶ月ほど、毎回こんな事を書いていますね。年始めに「今年は毎日欠かさず練習するぞ」と決意していたのに、その想いはとっくの昔に吹き飛んでしまっています。そろそろ自分に鞭打って頑張りたいところです。
今回はレッスンを始める前に、職人さんと先生と僕とで先日のコンサートの事を話していました。僕が二部の後半のほんの少ししか聴くことが出来なかったことに気づいていらしたようです。
僕は、聴いていてドラムスのリズム感が少し悪いように感じた、ということを報告したのですが、これは聴いていた場所によって多少ずれて聞こえる事があるんだそうです。確かに僕はドラムスとは丁度対角の位置に座って聴いていましたが、それほど距離が離れているとは感じなかったし、オンリズムなところも割とあったので、これはちょっと眉唾かなぁと思いました。以前、某大学の文化祭で軽音楽部のライブに招待されたときも、同じくらいの容積の教室を使っていて、そのときのドラムスのリズムはほぼ完璧に聞こえていただけに、余計に不可解です。
納得がいかないので、大雑把に計算してみました。平面上の事象として扱っています。
「60度の三角定規」の「直角の頂点」をヴァイオリン、「30度の頂点」をドラムス、「60度の頂点」を聴衆と仮定します。ここでヴァイオリン・ドラムス間の距離を、簡単のため10mとします。「60度の頂点」では、その間の距離は約5.8m異なることになります。標準状態において、空気中を伝わる音の速さを440m/sとすると、双方の楽器で同時に発した音が「60度の頂点」に伝わるまでの時間差は約13ミリ秒となります。これは人間の聴覚では誤差範囲でしょう。聞き分けるのが絶対に出来ない、という程ではないとは思いますが。
vn. 10m dr.
|~~~~~~~~~
5.8m | 12m
audience
余談・雑談はさておき、レッスンです。レッスン前に練習をしてきていると言っても、ここのところじっくり取り組んでいる余裕がなく、楽器に触れている程度で妥協していたので、細部までには気が回っていませんでした。相変わらずそんな状態で臨んでいたので、今回もまったくぎこちない演奏でした。
セブシックは殆ど初見で弾いているような状態だったし、エチュードや発表会の曲も、楽譜を見ながら弾いているにもかかわらず、詰まったり弓使いが間違っていたりしていました。さらに音程感覚もなぜか衰えてきていて、1の指から3の指を押さえるとき、単純に1の指を押さえるときなどでも、音程が狂っているという指摘がありました。練習量の減少と比例して、集中力が無くなっていることを実感します。
発表会の曲では、スラーを変なところに掛けていて、弓使いが逆になったりしていました。でも先生は、それで弓使いが自分にとって自然だと思うんだったら、そう統一しようとおっしゃいました。ただし奏法を変更する以上は、徹底してそれに統一して練習するように念を押されました。最終的に、これによって数箇所修正が入りましたが、自分ではそれで弾きやすくなったと感じています。
今後は仕事がとても忙しくなりそうなので、土曜日のレッスンでは事前に練習する時間が取れそうにないのと、勤務地の移転で地下鉄の定期券が使えなくなるのとで、次回からは日曜日に先生の家でレッスンをするよう変更していただきました。
次週は4月の第5週目に当たるので、レッスンがお休みです。さらに、もうすぐゴールデンウィークです。今年はなんと9連休が取れたので、練習時間はたっぷりとあります。発表会前という事もあるし、遊ばずにずっと家に篭もって練習していることでしょう。ここ数ヶ月での遅れを一気に挽回したいところです。